杜松酒(ジュニパーベリー酒)2020年11月28日

ジュニパーベリー酒
杜松酒(ジュニパーベリー酒)
西洋杜松(ジュニパーベリー)を使って
薬膳酒を作る

ジュニパーベリーはヒノキ科のネズに実
肉料理の臭み消しに使うほかジンの香りづけに使われる

主成分は精油のジテルペン酸、フラボノイドなど
ジンに使われていることからジンのボトルラベルには
ジュニパーベリーの絵がよく描かれている

ジュニパーベリーには発汗、健胃、利尿、殺菌作用がある

日本にも杜松が自生しており学名は
Juniperus.rigide,Sieb..et.Zucc.
言わずと知れたシーボルトが来日した時につけた学名

深閑とした森の中で深呼吸をした時のような爽やかな香りの薬膳酒

キンモクセイ(桂花)2020年10月08日

金木犀の強く甘い香りで秋を感じる人も多いのではないでしょうか。
なぜ動物のサイ(犀)の字がつくのかというと、木の肌の感じがサイの肌の感じに似ていることに由来するらしい。

生薬名は「桂花」
薬味薬性:辛温
体を温め、気の流れを良くし、ストレス、胃炎、低血圧、不眠などに良い。
乾燥した花を薬酒、お茶にしたり、砂糖で煮詰めジャムの様にしたり、塩漬けにしたものを「桂花醤」として、デザートや料理に使います。

黒豆枝豆2020年10月04日

黒豆枝豆
毎年、上郡町の生産者の方から買っている
黒豆枝豆
このシーズンならではのお楽しみ

【本朝食鑑】から
気味:甘平 無毒
主治:腎臓病。血を活し、排尿をよくし、気分を穏やかにし、諸々の風熱を除き、一切の毒を解する。

強飯(こわいい)には、赤豆(あずき)を加え蒸して造るものもあれば、黒豆を加えて蒸して造るものもある。あるいは石飯ともいうが、それは堅硬であるためであろうか

実りの秋 栗2020年10月04日

栗


本朝食鑑に
「胃腸を丈夫にし、腎気を補し、飢饉に耐える」
搗栗にするとさらにその効が勝るとされている

シソの実2020年10月01日

紫蘇の穂
刺身の薬味としても欠かせない穂紫蘇

本朝食鑑には
「9月半ば(旧暦)に枯れた時、子を収穫する。子は細かく芥子のようで黄赤色をしている。あるいは、紫蘇子も荏(えごま)油のような油が採れるという。~中略~子も醃(塩漬け)にしたり乾したりするが、いずれも愛すべきものがある。」

本草綱目の蘇 子には
気味:「辛し温にして毒なし」
主治:「風を治し、気を順にし、膈を利し、腸を寛にし、魚蟹の毒を解す」時珍
発明:「時珍曰く、蘇は子と葉と功力は同じであって、風気を発散するには、葉を用いるとよく、上、下を清利するには子を用いる。」
漢方薬では、この使い分けの実際として、虚証に使われる風邪の漢方薬に、香蘇散、参蘇飲がありいずれも紫蘇葉が配合されている。また紫蘇子が配合された漢方薬には、蘇子降気湯がある。

<筆者注>
風=風寒暑湿燥火の六淫の首位で、病の原因となるもので、百病の始まりは風といわれる
膈=食道、気管
風気=風邪
清利=熱をさまし気を通利させる

ねこのひげ2020年09月23日

ねこのひげ
牧野和漢薬草大図鑑から抜粋
【分布】
インド南部、アッサム地方、インドネシア、マレー半島に分布し、薬用に栽培される多年草
【薬用部分】
葉または全草(クミスクチン)。葉または全草を採集し、日干しにするか、そのまま使用する。
【成分】
全草に多量のカリウム塩、配糖体のオルトシフォニンなどを含む。
【薬効と薬理】
全草中に含まれるカリウム塩には利尿作用があり、利尿薬として腎疾患、痛風、胆のう炎などに用いられる。また、オランダ、フランスでは膀胱疾患の治療にも有効と報告されており、オランダの薬局方に収載されている。
漢方薬としては扱われていないが、インド、マレーシア、インドネシアなどでは重要な民間薬とされている。

いずれにしてもひげの部分が愛らしい

今年も大棗酒2020年09月05日

大棗酒
9月になるといつも作る大棗酒

【大棗】

クロウメモドキ科 ナツメ
神農本草経
味甘平
心腹の邪気を主る。中を安じ、脾を養い、十二経を助け、
胃気を平にし、九竅を通じ、少気少津、身中の不足、 大驚、四肢重きものを補し、百薬を和す。久服すれば身を軽くし、年を長ず。

多くの漢方薬処方の中に配合される大棗
脾胃剤として甘草と並んで重要な生薬
そんなナツメを薬膳酒にしました。

オオバナオケラの蕾2020年07月15日

オオバナオケラ
「山でうまいはオケラとトトキ~」
と里謡でうたわれ
古くは万葉集に
「恋しくば 袖も振らむと 武蔵野の  宇気良が花の 色に出でなめ」の 宇気良はオケラの語源

湿気の多い日本では、水剤として使用頻度の高い漢方生薬の
「白朮」
薬味薬性:苦温
消化器や体表部の水滞を小便にしてさばいてくれる。
江戸中期、京都で活躍した吉益東洞の著した「薬徴」には
「利水を主る也。故に能く小便自利、不利を治し、傍ら身煩疼、痰飲、失精、玄冒、下痢、喜唾を治す」と記されている。

京都では、梅雨の時期、陰干ししておいたオケラの根(白朮)を焚いて湿気と共に邪気やカビを除いた習慣がある。
また祇園の八坂神社では、大晦日から元旦にかけてオケラをくべたかがり火を焚きその火を火縄に移し持ち帰り正月の雑煮を炊く種火にする「おけら祭」がある。

幕末に駐日フランス公使ロッシュが腰痛に困りフランス人医師の治療を受けていたが、なかなか良くならないので幕府要人に相談したところ浅田宗伯を紹介され、その時に浅田宗伯がロッシュに用いた処方が吉益東洞が創薬した桂枝加苓朮附湯で白朮と同じく水剤の茯苓を組み合わせ相乗効果を持たせた日本の気候に適した処方で、完治した。

梅雨の時期は食養生でも利水効果のある食材を利用して身体の余分な水分をさばき健康を保ちたいものです。

漢方芍薬堂のオケラの開花が楽しみです。

路傍のクチナシ2020年06月18日

クチナシの花
散歩の途中に出会ったクチナシの花
漢方芍薬堂の庭にも咲くが
野生のクチナシも梅雨の合間の青空に向かって 元気いっぱい咲いている
自然に順応する姿は人の養生にも言えること
自然から学ぶことは殊の外多い

山梔子
薬味薬性:苦寒 血剤
果実を生薬とする
利胆、解熱、止血、消炎、鎮痛作用などがあり
茵蔯高湯、黄連解毒湯、辛夷清肺湯、滋腎明目湯など多くの処方に配合される

天然色素として、栗きんとん、沢庵漬などに色付けに用いられる

玉ねぎ養生茶2020年06月09日

玉ねぎ養生茶
旬の玉ねぎを沢山いただいた。
旬の野菜は、それ以外の時期と比べると 血管を老化させる活性酸素を抑える 抗酸化力が強いことが近年明らかになってきた。
春どれ玉ねぎもその一つ

玉ねぎ自らが身を守る茶色皮に ポルフェノール類のケルセチンが多く含まれている。
茶色の皮を煎じてお茶にして飲むと
毛細血管中の酸化物質が除去されやすくなり 動脈硬化や血栓の予防に役立つ。
玉ねぎは食味食性は辛温に配当されるので レモンなど酸味を合わせると 飲みやすくバランスの良い食養茶となる。
玉ねぎの皮の隠れた食性を余すところなく 身体に取り込むと同時に人の手で 一生懸命育てられた愛情そのものの玉ねぎパワーと いただいた方のお人柄と笑顔に感謝しながら 身も心も癒されるティータイムとなった。
つやつやとぎっしり詰まった健康的な 玉ねぎを眺めていると薬膳料理の主役に生かしてみたくなるのもその方のお陰とただただ感謝。

【玉ねぎ養生茶の作り方】
玉ねぎの茶色の皮 10g(大玉3~4個)
600mlの水で約半量になまで煎じる
1日3回に分けて温めて飲む