青トマトから教わること2020年11月29日

青トマト
まだ残暑厳しい9月の終わりの頃、庭の門扉の横に
一本のおそらく鳥が運んだと思われるトマトの苗が
鈴なりに耐え抜いて実をつけ始めた

こんな所にやっぱりトマトだったんだと思いながらもたくましい姿に神様からの
お恵みというありがたい気持ちになった

しばらくは、赤い実をいくつか収穫させてくれた
めっきり朝夕冷え込む頃になっても青いトマトは
ヒスイ色をして輝いていた

枯れ落ちる前になんとかいただくことができないものかと思い
色々思いめぐらすも全てを薬酒にしてしまった
あれはきっと天からのお恵みだと思っていたら
定年帰農した方から青いトマトが沢山あるのだけれども
よかったらどうぞと沢山いただいた

あれこれめぐらしていたレシピを無心で作った

自然を慈しみ大地に感謝し、食材を作ってくださる方たちの
努力と知恵を無駄にしない「いただきます」の心
これこそが心の栄養となる

それと同時にどんなに人の生活が進化し
どんな食糧事情が訪れたとしても青いトマトが教えてくれたように
生命が宿る大地を守り身近な食物の新しい価値に気づき、余すところなくいただくことこそ食物の可能性と豊かな食生活を広げる次世代につながる進化ではなかろうか


青トマトを使った料理は「日々塩梅」にてご紹介します

杜松酒(ジュニパーベリー酒)2020年11月28日

ジュニパーベリー酒
杜松酒(ジュニパーベリー酒)
西洋杜松(ジュニパーベリー)を使って
薬膳酒を作る

ジュニパーベリーはヒノキ科のネズに実
肉料理の臭み消しに使うほかジンの香りづけに使われる

主成分は精油のジテルペン酸、フラボノイドなど
ジンに使われていることからジンのボトルラベルには
ジュニパーベリーの絵がよく描かれている

ジュニパーベリーには発汗、健胃、利尿、殺菌作用がある

日本にも杜松が自生しており学名は
Juniperus.rigide,Sieb..et.Zucc.
言わずと知れたシーボルトが来日した時につけた学名

深閑とした森の中で深呼吸をした時のような爽やかな香りの薬膳酒

一粒 山査子2020年10月13日

山査子
今年花付が悪く
孤立無援とばかりに
深紅の実を鮮やかに誇示する
山査子

山査子
薬味薬性:酸 微温 脾 胃経に入る
 消化を助け、食欲不振や腹部膨張感を解消する働きがあり啓脾湯に配合されている。
古方の薬味ではなく配合処方は少ない。
もっぱら薬膳、薬膳茶、薬膳酒などにも用いられている。

キンモクセイ(桂花)2020年10月08日

金木犀の強く甘い香りで秋を感じる人も多いのではないでしょうか。
なぜ動物のサイ(犀)の字がつくのかというと、木の肌の感じがサイの肌の感じに似ていることに由来するらしい。

生薬名は「桂花」
薬味薬性:辛温
体を温め、気の流れを良くし、ストレス、胃炎、低血圧、不眠などに良い。
乾燥した花を薬酒、お茶にしたり、砂糖で煮詰めジャムの様にしたり、塩漬けにしたものを「桂花醤」として、デザートや料理に使います。

黒豆枝豆2020年10月04日

黒豆枝豆
毎年、上郡町の生産者の方から買っている
黒豆枝豆
このシーズンならではのお楽しみ

【本朝食鑑】から
気味:甘平 無毒
主治:腎臓病。血を活し、排尿をよくし、気分を穏やかにし、諸々の風熱を除き、一切の毒を解する。

強飯(こわいい)には、赤豆(あずき)を加え蒸して造るものもあれば、黒豆を加えて蒸して造るものもある。あるいは石飯ともいうが、それは堅硬であるためであろうか

シソの実2020年10月01日

紫蘇の穂
刺身の薬味としても欠かせない穂紫蘇

本朝食鑑には
「9月半ば(旧暦)に枯れた時、子を収穫する。子は細かく芥子のようで黄赤色をしている。あるいは、紫蘇子も荏(えごま)油のような油が採れるという。~中略~子も醃(塩漬け)にしたり乾したりするが、いずれも愛すべきものがある。」

本草綱目の蘇 子には
気味:「辛し温にして毒なし」
主治:「風を治し、気を順にし、膈を利し、腸を寛にし、魚蟹の毒を解す」時珍
発明:「時珍曰く、蘇は子と葉と功力は同じであって、風気を発散するには、葉を用いるとよく、上、下を清利するには子を用いる。」
漢方薬では、この使い分けの実際として、虚証に使われる風邪の漢方薬に、香蘇散、参蘇飲がありいずれも紫蘇葉が配合されている。また紫蘇子が配合された漢方薬には、蘇子降気湯がある。

<筆者注>
風=風寒暑湿燥火の六淫の首位で、病の原因となるもので、百病の始まりは風といわれる
膈=食道、気管
風気=風邪
清利=熱をさまし気を通利させる

蕎麦畑2020年09月29日

蕎麦畑
蕎麦の花が満開のそば畑
まもなく新そばのシーズン到来か
蕎麦好きには待ち遠しく楽しみの時期

気味:甘 微寒
主治:気分を穏やかにし、腸を寛げ、能く腸胃の滓穢・積滞を練す。また、水腫、白濁、泄痢、腹痛、上気を治す。気が盛んで湿熱がある場合にも宜しい。また、小児の天吊、歴節風を治す。
積滞=粘血液
水腫=体内に水分が過剰に停滞した状態
白濁=小便が白く濁る状態
泄痢=腹下り、下痢
天吊=発作性強直性眼球上転
歴節風=関節リウマチ、関節炎

さてさて様々な効能があると本朝食鑑に記されているが、漢方薬としては用いられていない。
しかし蕎麦は、健康には、非常に良く最近注目されている蕎麦に含まれるルチンの効果。血行を促進し抗炎症作用があり、変形性関節炎に効果があるとの報告もあり、「歴節風を治す」に合致する。

たつの市の蕎麦畑

シソの花2020年09月22日

シソの花
様々な料理に欠かせない薬味の一つ
魚の毒消しにワサビと共に刺身には欠かせない
てっさに紫蘇のみはマストアイテム
本草綱目にも「解魚蟹毒」とある

薬味薬性:辛温 気剤
名医別録には「味辛温、気を下し寒中を除くを主る。其の子尤も良し」
シソの葉は、漢方薬の薬味としても重要で その代表的な処方は、半夏厚朴湯
ストレスでうっ滞した気滞を下してくれるありがたい処方
また、シソの実を使った処方に蘇子降気湯がある

とにかく家庭菜園には持ってこいで 虫がつかないし手間がいらずで便利

バジルの花2020年09月22日

バジルの花
トマトを使った料理には欠かせない 香り際立つバジル
花が咲き始めました

假蘇 シソ科 和名:めぼうき

気味:辛温

今年も大棗酒2020年09月05日

大棗酒
9月になるといつも作る大棗酒

【大棗】

クロウメモドキ科 ナツメ
神農本草経
味甘平
心腹の邪気を主る。中を安じ、脾を養い、十二経を助け、
胃気を平にし、九竅を通じ、少気少津、身中の不足、 大驚、四肢重きものを補し、百薬を和す。久服すれば身を軽くし、年を長ず。

多くの漢方薬処方の中に配合される大棗
脾胃剤として甘草と並んで重要な生薬
そんなナツメを薬膳酒にしました。